個人技 vs. 組織 サッカーと経営について / 洲崎 章弘

 ワールドカップが終わり1週間がたちました。決勝戦は、ブラジル対ドイツでした。個人技のブラジルと組織のドイツといわれていました。組織と個人技のどちらも大切ですが、今回は、個人技に勝るブラジルが勝ちました。ブラジルは個人技中心といわれますが、選手は各場面でどのように動くべきかを自然と身につけていて、決してバラバラに動いているわけではありません。ブラジルでは子供のときからサッカーしているので、サッカーの感覚が自然と身に付いているといわれます。国の文化や風土としてサッカーが定着しているのです。

 企業経営においても、組織と個人の能力の両面から考える必要があります。しっかりした組織を作ることと個人の能力を高めることはどちらも大切です。会社においても優秀な人たちが、個々の場面で自分はどのような仕事をするべきかが分かっていて自然と行動できると、これほど強いことはありません。どのように行動するかという文化や風土がしっかりとできていて、その上で、個人の能力が高めていくことが大切ということです。あなたの会社の文化や風土はどうですか。経営者は、良い会社の文化や風土を創ること、そして社員の能力を向上することが仕事です。

 


■執筆者プロフィール

洲崎 章弘
洲崎鋳工株式会社 取締役
中小企業診断士・ITコーディネータ
http://www.suzaki.co.jp